多様性理解勉強会 第10回「弱視と障害者雇用」
講師2名 対談形式
東京大学 先端科学技術研究センター 人間支援工学分野 特任研究員 博士(医学)
株式会社 Studio Gift Hands 代表取締役
三宅琢様
プロフィール:1979年、愛知県生まれ。2005年に東京医科大学、2012年に同大学眼科大学院卒業。2014年より東京大学先端科学技術研究センターに所属し、同年7月より、株式会社ファーストリテイリングの本部産業医として勤務する。
また、2012年よりGift Handsの代表となり、2014年より株式会社 Studio Gift Hands を設立。
視覚障害者ケア情報サイトを運営し、便利グッズの開発やアプリ紹介を行うほかにも、全国のApple Storeや盲学校、視覚障害者支援施設や医薬専門学校等でipadやiphoneを用いたロービジョンケアに関するセミナーや講演等を行っている。
株式会社ユニバーサルスタイル 代表取締役
NPO法人 日本視覚障害者柔道連盟 理事
初瀬勇輔様
プロフィール:1980年、長崎県生まれ。中央大学法学部入学後、弁護士を目指し勉学に励む。在学中に緑内障により視覚障害をもつ。失意の底にあったものの、高校時代に打ち込んだ柔道を再開することで障害に対する想いが変わり始める。
障害者の雇用や社会進出により貢献するため、2011年に株式会社ユニバーサルスタイルを設立。
並行して、視覚障害者柔道の選手として活動を続けながら、講演やセミナーを精力的に行っている。
2008年 北京パラリンピック90㎏級出場。2020年の東京パラリンピックへの出場を目指す。
ゲスト
第1回講師
高橋純也様(全盲の視覚障害当事者)
第2回講師
山口智子様(聴覚障害当事者)
テーマ
現在の日本における雇用、合理的配慮について
産業医の三宅様と視覚障害の当事者である初瀬様の双方の立場からの意見を語っていただきました。
講義内容
- 合理的配慮とセルフアドボカシー
- デジタルビジョンケアと神戸アイセンター
- バリアバリューとスポーツキャリア
受講者感想
日本は、ハードの面から、物事を考えがちであるという意見に、共感できました。障害者の雇用問題は、企業が、当事者本人のことを考えていないから失敗する、という意見は的確。「当事者目線」という考えが、多様性への理解に一番つながると思いました。また、初瀬さんが、オリンピックに出場した際、目が悪くなってよかったと思えた瞬間があった、というエピソードはとても印象的でした。