多様性理解勉強会 第23回「知的障害と情報保障」
講師
淑徳大学短期大学部こども学科 准教授
一般社団法人スローコミュニケーション 副代表
打浪文子様
プロフィール:奈良女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程社会生活環境学専攻単位取得満期退学、博士(学術)。国立障害者リハビリテーションセンター研究所障害福祉研究部流動研究員、淑徳大学短期大学部こども学科講師を経て、淑徳大学短期大学部こども学科准教授。立命館大学衣笠総合研究機構生存学研究センター客員研究員。2016年5月より、一般社団法人スローコミュニケーション副代表(理事)
テーマ
知的障害のある人たちの情報保障の現状 ―「わかりやすさ」に焦点を当てて―
講義内容
●「わかりやすさ」の必要性 ― 知的障害のある人たちの置かれている現状 ―
情報提供者として今求められている、“合理的配慮”について、合理的配慮とはなにか、なぜ求められているのかなどを、知的障害のある人たちの置かれている現状を踏まえながらお話しいただきました。
●「わかりやすさ」とは何か
「わかりやすさ」を構成する要素や、「わかりやすい」文章を書くポイントはどこにあるのか、実際に知的障がいのある方を対象に発行された媒体を紹介しながらお話いただきました。
●スローコミュニケーションの活動
受講者感想
・常日頃、いかに文章を短く簡潔に伝えるかばかりを考えていますが、それでは伝わらない大人がいることを考えたこともありませんでした。今回の講義を通してそのことに気づくことができました。また、教えられた「シンプルな構文」はビジネス文章の基本でもあると思います。会社にも発達障害やグレーゾーンの方がいると思いますので、それを守ることでより多くの人に伝わると課員へ連携したいです。
・今ある社会を「当たり前」だと思い生活していたので、多数派に配慮されているという視点がありませんでした。今回の勉強会で自分だけの視点で終わらせないことが必要なのだと気づかされました。また、自分自身もそうですが、知的障がい者に対して、かわいそうだから手伝いたい・助けてあげたいという思いを持つ人は、社会的弱者に対して「助けてあげよう」という思いではなく、社会によって障害が作り出されているという考え方を知るべきだと思いました。