Works実 績

「第73回 全国カレンダー展(2022年)」22点入賞

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(一社)日本印刷産業連合会とフジサンケイビジネスアイが主催する「第73回 全国カレンダー展」(2022年)において、当社が制作に携わった作品が22点受賞しました。
全国カレンダー展は、1950年に始まり、「企業の文化的メッセージを伝えるコミュニケーション手段」「人々の生活空間に潤いを与える印刷媒体」といわれるカレンダーの印刷技術や企画・デザイン力、あるいは機能性や実用性に優れた作品を顕彰し、入賞・入選作品を一般公開するものです。

2022年のポイント

上位賞(経済産業大臣賞、文部科学大臣賞、経済産業省商務情報政策局長賞)、金賞、銀賞、奨励賞、あわせて22点の高い受賞数を獲得しました。
2022年カレンダーでは、コロナ禍が続くなか、企業カレンダーに込められたブランドメッセージも“寄りそう”、“乗り超える”など、生活者との接点を深めるアプローチに重点が置かれました。

私たちの特長

幅広いコーポレート・コミュニケーションの中で、カレンダーは他のツールにはない独自の機能と役割を備えています。生活やビジネスのシーンで利用され、1年もの間、小さいスペースながらもステークホルダーに企業ビジョンやブランドメッセージを日常的に伝えることができます。
私たちは、「カレンダー」をブランドを体験する重要なコミュニケーションツールと考え、カレンダーを起点とした各種タッチポイントの設計を行ったり、SDGs視点やツール有用性、トレンドなどあらゆる角度からカレンダーの在り方を追求し、価値あるカレンダーづくりをしています。
また、制作においては、デジタルを駆使した製版・画像技術と、印刷の現場で仕上りのクオリティを追究するアナログのこだわり、その両輪を、企画デザインを担う当社のアートディレクターが一貫して行っています。

入賞作品のご紹介

今回の入賞作品を一覧にまとめたPDF資料もございます。無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

資料のダウンロードはこちら

経済産業大臣賞・金賞【第1部門】

横浜ゴム株式会社様
All Roads Lead to Home

黒く引きしめた端から中心に向けて「道」が浮かび上がる作品です。毎月めくる度、YOKOHAMA REDのクルマが登場します。
「すべての道は家路へと通ず」、道はあまた数あれど、スタートもゴールも必ず「家」へと繋がるというコンセプトで編集しました。
裏面もYOKOHAMA REDを施しコーポレートイメージを訴求し、どんな路面であっても走破できるイメージを表現しています。

経済産業大臣賞・金賞【第2部門】

ミサワホーム株式会社様
ワシリー・カンディンスキーの生涯と筆跡カレンダー

芸術を科学的に分解・分析し、その理論を実践した抽象画家ワシリー・カンディンスキーの筆跡で構成したカレンダーです。
今回初めて表紙を4色とし、カンディンスキーが想定していた色とカタチの組合せ(△=黄、□=赤、○=青)を表現しました。
「ミサワ バウハウス コレクション」からも作品を選定しました。ミサワホームは、1989年からカンディンスキーやクレーの作品をはじめ、工房での習作や量産されたデザインなどバウハウスの作品を多数コレクションし、ミサワ バウハウス コレクションとして、世に広く紹介しています。

文部科学大臣賞・金賞【第1部門】

株式会社シグマ様
2022 SIGMA カレンダー

シグマのカメラおよびレンズを使用し撮影された国内外の写真家作品より厳選編集されたカレンダーです。自然のありのままを映しだす精密なるクオリティーを再現するべく、通常オフセット印刷に銀インキを入れることで、写真の立体表現に奥行きを生みだしました。スクエアの紙面上に映し出されたミクロからマクロまで、様々な比率の写真表現の美しさをどうぞお楽しみください。

文部科学大臣賞・金賞【第2部門】

パナソニック ホームズ株式会社様
In the Garden works by Kriss MacDonald(壁掛)

自身の暮らす庭で採取した草花をコラージュし、美しい世界を創造するアーティスト、クリス・マクドナルドの作品集です。コロナ禍の中、暮らしに華やかな彩りと季節感を感じていただけるようなインテリア・アートカレンダーを目指しました。製版過程では、華やかな花々の調子だけでなく、虫が食べた葉やこぼれた小さな種子に至るまで、作家が大切にしている自然本来の美しさの表現や臨場感のある再現性にこだわり、きめ細やかな処理を施しました。

経済産業省商務情報政策局長賞・金賞【第1部門】

株式会社新学社様
棟方志功カレンダー

棟方志功の版画作品を和紙の特薄用紙に、白とクリアインキのみで表現したカレンダーです。クリアインキの印刷によって下の色紙が透過され、モノトーン表現ながらも美しい色彩の映り込みによる相乗効果が楽しめ、棟方志功の独創的世界観をより一層モダンなものへ昇華させました。表紙の「虎図」は地色を活かしながら、白インキのみで表現し、風合いのある意匠性の高いものに仕上げました。

経済産業省商務情報政策局長賞・金賞【第2部門】

ダイキン工業株式会社様
2022年カレンダー AIR 豊かな空気

ダイキンの事業に関係の深い空気「AIR」をテーマとしたシリーズ企画です。P3では写真家デイヴィッド・ノートンとデザイナー三木健氏のコラボレーションにより撮影当時の空気感を可視化した独自のダイヤグラムを作成いたしました。アートディレクションは三木健氏(2016亀倉雄策賞)で、恒例の「お天気マーク」は統計をもとに日本気象協会が独自技術で解析し作成したものです。より空気感を表現するための特色(補色)を採用しました。(表紙、挨拶ぺージ、2月)

経済産業省商務情報政策局長賞・金賞【第3部門】

株式会社DNPコミュニケーションデザイン
ネコヨミ ネコブロックCALENDAR(無垢)

10面体のサイコロとネコ型ブロックでバランス遊びができる万年カレンダーです。小さなお子様はもちろん、大人の方にも楽しんでいただけるよう木材本来の色を活かし、ナチュラルな印象を与えながら、インテリア雑貨として暮らしに寄り添います。

制作協力:株式会社こまむぐ

審査員特別賞(善本喜一郎賞)・金賞【第2部門】

西松建設株式会社様
modern nature

風景写真家 佐藤尚氏の撮る日本の自然と暮らしが共存する心象風景をテーマに、「自然と寄り添い次世代に繋ぐ暮らしを造る」西松建設の姿を重ねた“modern nature”シリーズです。インテリアとして生活に馴染む現代版掛け軸カレンダーに仕上げました。

日本マーケティング協会賞・銀賞【第3部門】

株式会社DNPコミュニケーションデザイン
Progress ―Twelve Stories

若手支援プロジェクトの一環で東京工芸大学、谷口広樹研究室出身のイラストレーター渡部飛日氏を起用したカレンダーです。テーマは、時を告げるベルの音から始まる12のストーリーです。ページをめくる度に増えていくモチーフ数は月数字とリンクし物語が展開していきます。前進していくポジティブな毎日=「PROGRESS」を繊細なイラストと共にスタイリッシュなデザインで表現しました。

日本印刷産業連合会会長賞・銀賞【第2部門】

住友生命保険相互会社様
UDカレンダー

全ての人をサポートしたいという思いを込めた社会貢献カレンダーです。年齢や性別、体格、障害の有無にかかわらず、誰にとっても使いやすいような色や形状、フォントやデザインで作成しています。

産経新聞社賞・銀賞【第3部門】

株式会社JALブランドコミュニケーション様
A WORLD OF BEAUTY 2022

“Once in a Lifetime”〈一期一会〉をテーマに掲げ、自然や時間が生み出した雄大な絶景と人間が出会う一瞬を切り取りました。
世界の未知なる美しさを発見しに出かけたくなるような、旅心を刺激する写真が登場します。

審査員特別賞(沼田早苗賞)・銀賞【第1部門】

旭化成株式会社様
DISCOVERY OF WONDER

想像を超えた大自然の造形美を発掘していくという写真編集のもと制作された特装版カレンダーです。風景のポイントとなる形に焦点を当て、その周りをアンダーにする演出により、双眼鏡で未知なる風景を探す探検家の視界を再現し、冒険心を高ぶらせ「未来を発見する」テーマを表現しました。CMY+特色黒(スーパーブラック)を使用することでシャドウに深みを持たせた印刷表現にもご注目ください。

金賞【第1部門】

三機工業株式会社様
めぐる生命の木 ―TREE OF LIFE

太陽に向かって、ぐんぐんと成長する彩り豊かな木と動物たち。染織による鮮やかなテキスタイルアートの世界を、カレイドインク4C、蛍光2C、白1Cにて表現しました。幹と枝の部分には、UVシルク印刷でチヂミ加工を施し、実際に作品を触っているかのような手触りを再現しています。作品制作の様子を撮影したオリジナルのメイキングムービーをポスター右下のQRコードから視聴することができます。

メイキングムービーはこちら

金賞【第2部門】

住友林業株式会社様
住友林業の森

国内に4箇所ある社有林の風景カレンダーです。2022年は「森の公益的な価値」をテーマに、生命の営みを支える「森の力強い姿」をとらえた写真を選出しました。表紙は秋に訪れた愛媛県新居浜市の社有林で出会った樹齢176年のイヌシデとエノキで、創業以前からこの森を見守り続けてきた貫禄が漂います。

銀賞【第1部門】

コダック ジャパン様
Stillness

「Stillness」をテーマに静寂な空間に潜む日本風景の健かな美しさを捉えた広告写真家 佐藤信次氏の作品を厳選編集した作品です。暗闇に揺れる水面が神秘的な造形を生む岩石や、弧を描くように弾けながら魂を揺さぶる音が響く手筒花火など、日本文化の持つ美意識を映しだし、見る人の心を静かに震わせます。タイトルのタイポグラフィや配置、本文の玉組など、空間を意識したデザインで「静寂」を際立たせました。

銀賞【第1部門】

住友商事株式会社様
INSPIRING COLORS OF THE WORLD

自然風景の色彩美を捉えるスイス出身の写真家 パトリック・ローチャーの作品を最大限に表現すべく、美しいグラデーションをアクセントにしたデザインにて制作しました。表紙は次ページ作品のシルエットが浮かび上がるよう、クリアインキにて透過させ、めくるときの期待感を高めました。大判サイズで再現された作品は迫力ある季節の移ろいを魅せる「色彩美」にて余すことなく伝えます。

銀賞【第1部門】

コーニングジャパン株式会社様
The Sea and Sea Creatures

コーニングミュージアム所蔵のガラス作品より、海の生き物たちをテーマに生命力やみずみずしさを感じられる、洗練されたデザインで編集表現したカレンダーです。用紙はガラスフレークにより、輝く光沢を表現したミランダを選定し、水中に煌めくガラスの美しさをより引き出しました。

銀賞【第1部門】

株式会社モリサワ様
モリサワカレンダー二〇二二 麗しきかなと料紙 冷泉家の至宝

800年にわたり和歌の家として、その伝統と文化を受け継いできた冷泉家の所蔵する写本を取り上げ、作品をほぼ原寸で紹介するとともに、その流麗な「かな」と美しい「料紙」の文様を組み合わせた格調高いデザインに仕上げました。

銀賞【第2部門】

住友林業株式会社様
きこりん

住友林業の人気キャラクター「きこりん」が住む、社有林の風景カレンダーです。2022年からは用紙にもこだわり、従来のマットコート紙から、風合いのよいテイクGAを採用しました。森本来の素朴な美しさや、季節ごとの色の移ろいを感じていただけるカレンダーです。

実行委員会奨励賞【第1部門】

三機工業株式会社様
Life in All Its Spirit ―生命の瞬き

新進気鋭の日本画家、松岡歩氏の描く、無垢な空気感をまとった作品で構成しました。穏やかな息遣いが感じられる動物たちの表情や、折々の季節を告げる花々など、はかなくも強い生命の瞬きが感じられるカレンダーです。デザインも作品の雰囲気にマッチするような繊細な書体を選定しています。

実行委員会奨励賞【第1部門】

株式会社GM INVESTMENTS様
MORITANI ART BOOK SERIES 2022
「奏夢」吉村誠司 作品集

透明な質感と幻想的なモチーフを織り交ぜ、夢とも現ともつかぬ世界を独自の描写で描きだす日本画家・吉村誠司氏の作品集です。古典研究から体得された独特の色彩表現により、懐かしさと新しさが心地よく共存した、奥行きの深い豊かな作品の素晴らしさを感じられるカレンダーです。

実行委員会奨励賞【第2部門】

パナソニック ホームズ株式会社様
In the Garden works by Kriss MacDonald(卓上)

壁掛カレンダーと同様の絵柄を用いて製作した、卓上カレンダーです。作品のナチュラルな印象を大切に考え、ほのかに香る国産ヒノキの間伐材でスタンドを製作しました。コロナ禍の中、失われがちだった自然や人とのふれあいを感じられるカレンダーです。