Works実 績

もっと動物が好きになる。インタラクティブな新しいデジタル体験が叶える「学び」と「遊び」の融合。

札幌市円山動物園様
体験型コンテンツ「ゾウさんのタッチシアター」
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札幌市円山動物園に2019年3月12日にオープンした新ゾウ舎に、ゾウの生態を楽しく学べるインタラクティブな映像コンテンツ「ゾウさんのタッチシアター」を設置しました。

映像内に出てくるアイコンをタッチすると、情報がポップアップし、それぞれのテーマに関するゾウの生態を文字や映像で表現しています。

短焦点プロジェクター2台と動作センサーによって、インタラクティブな操作性を実現しました。

Background市民待望の新ゾウ舎。より楽しく深くゾウの魅力や生態を知ってほしい。

「命をつなぎ未来を想い心を育む動物園」を基本理念に掲げる同園では、動物本来の行動や能力を見せる展示を通じて、来園者に動物の美しさ、尊さ、動物と共に生きる大切さを体感してもらい、自然と人が共生する持続可能な社会の実現を目指しています。

円山動物園には、2007年を最後にゾウがいませんでしたが、長年の市民の要望を受けて新ゾウ舎を建設、2019年3月12日にオープンしました。

多くの動物園では、パネルや模型など、来園者が受動的に情報を得る展示が多く見られますが、待ちに待ったゾウの展示ということもあり、子どもたちがより楽しく能動的に情報に触れたくなる展示や仕掛けが求められていました。

Solutionデザインシンキングによる“学び”の体験設計。

従来型動物園の見て楽しむ様式だけでなく、知って楽しむ博物館的要素を加え、生態を体感的に学んでいただく目的で、インタラクションを含めた体験を設計。

設計のポイントは大きく2点。
・「水」「食」「糞」という人間との比較がしやすい3編のコンテンツで構成
・多角的に学べるインタラクティブパートと映像パートによる演出

コンテンツの設計に当たっては、デザインシンキング手法により、来園者の心を動かす体験とは何かを模索するとともに、札幌市立大学との連携でコンテンツの洗練化・最適化をはかりました。

テスト段階で子どもたちに実際に体験してもらい、映像視聴心理や行動心理にもとづく画面デザインと画面構成、壁面のグラフィックデザインと合わせた隠しコマンドを設けるなど、「発見」「気づき」などの体験価値を付加して学びのよろこびをより豊かに体現する空間演出型として制作。

子どもたちをはじめ、多くの来園者が興味を持ってゾウの生態を知り、楽しみながら学べる新しい「体験」を提供しています。

「ゾウさんのタッチシアター」画面イメージ
子どもたちが実際に体験している様子

Result

「行く」ことが目的の動物園ではなく、「教育の場」として、動物のことをより学び、知り、楽しんでいただける北海道内の動物園。当年度の来園者数は、39年ぶりに100万人超え(前年度比124%)をはたし、初の体験型コンテンツを設置した新ゾウ舎オープンも来園者数の増加に大きく貢献しました。

実際には近寄れない距離でゾウの大きさや行動を間近に感じることができるのは映像コンテンツならでは。
この観賞体験・教育体験を通して知識を得たうえで、改めて実際のゾウを見に行く。そこで違った印象を受けて、また「ゾウさんのタッチシアター」に戻る。本物とデジタルを行き来して「学び」と「遊び」を全身で楽しむ子どもたちの姿を見ることができました。

Team

クライアント
札幌市円山動物園様
プロジェクト管理
北海道コカ・コーラボトリング(DNPグループ)
大日本印刷
プランニング
北海道コカ・コーラボトリング(DNPグループ)
大日本印刷
DNPコミュニケーションデザイン
ディレクション
DNPコミュニケーションデザイン
制作
DNPコミュニケーションデザイン